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サグラダ・ファミリア

サグラダ・ファミリア(世界遺産)
スペイン・バルセロナ(1883年起工、2026年完成予定)
設計:アントニ・ガウディ

アントニ・ガウディ(1852〜1926年)は、産業革命以降の世界が大きく近代化していく中で、独創的な建築で活躍した建築家です。特に世界的に有名な建築がサグラダ・ファミリアになります。

2005年にサグラダ・ファミリアを含めたガウディの作品群として世界遺産に追加登録されました。

サクラダ・ファミリア外観01_abe02 Photo by @hiromitsu.abe.7

1914年には、財政危機により工事中断になりかけましたが、建設継続が決定され、それ以降ガウディは、亡くなるまでの12年間、サグラダ・ファミリアの仕事に専念します。

ガウディ他界後は、主任建築家が引き継ぎながら工事が継続され、いよいよ2026年に完成との報道が発表されました。これは、ガウディ没後ちょうど100年の年となります。1883年から140年以上に渡る工事がようやく終わることになります。

CNNの報道 2024.3.25
Barcelona’s famous Sagrada Familia will finally be completed in 2026

CNN.jpの報道 2024.3.26
サグラダ・ファミリア聖堂、2026年ついに完成 スペイン

サグラダ・ファミリアは、贖罪聖堂と呼ばれる教会で、1882年にバルセロナ司教区の建築家フランシスコ・デ・パウラ・デル・ビリャール・イ・ロサーノによってネオ・ゴシック様式で着工されました。そして、翌年の1883年からガウディが聖堂の建築家となって計画をしました。

サクラダ・ファミリア外観02 Photo by @オフィスEight8 2024.03

前任者計画の聖堂は、三身廊、交差廊、周歩廊という構成になっていました。その後、ガウディにより聖堂のほかの部分についてデザインされました。全体としては最終案において12本の塔に12使徒、そして4本の塔に四副音書記者をあてています。

この聖堂で一番高い塔は約170mあり、イエスキリストをシンボルとし、また、別の塔を聖母マリアに捧げています。

サクラダ・ファミリア内観01 Photo by @オフィスEight8 2024.03

内部においては、大きな特徴として森のイメージによる樹木のような構造となっています。

「聖堂の内部は森のようになろう」
アントニ・ガウディ

サクラダ・ファミリア平面01 Photo by @オフィスEight8 2024.03

また、平面の形状としては五身廊であり、ラテン十字形のバシリカ形式で全長は約95mほどあります。現地の説明図の上部の半円がアプスになります。真ん中の縦の空間は本廊、その両側の縦の空間が側廊になります。

 

サクラダ・ファミリア内観02_abe03 Photo by @hiromitsu.abe.7

写真は本廊のアプスに向いた方向になります。左右が側廊部になります。

サクラダ・ファミリア内観03_abe04 Photo by @hiromitsu.abe.7

写真は側廊部の方向になります。

ガウディ建築は、その形状のユニークさについて取り上げられることが多いですが、その本質は構造の幾何学的なさまざまな要素にあり、それらはデザインにとても表れています。現代のようにCADやコンピューターはなかったので、その構造やデザインは石膏模型吊り模型などで検討されていました。

サクラダ・ファミリア石膏模型 Photo by @オフィスEight8 2024.03

これにより、凸面ヴォールトカテナリー・アーチ二重回転の円柱双曲線面ヴォールトなどが生み出されました。そして、聖堂の全ての形態と構造部材は、実際にかかる荷重の示力索(フニクラ)に基づくことで、ゴシック様式の大聖堂に見られるような巨大なバットレス(控え壁)を不要とすることができています。
※示力索とは、力のつり合いについて数式を用いて釣合力を求める作図解法の1つ

サクラダ・ファミリア内観04 Photo by @オフィスEight8 2024.03

写真はヴォールト天井の単双曲線面と双曲放物線面

サクラダ・ファミリア内観05 Photo by @オフィスEight8 2024.03

写真は錘状面の美しい鐘塔の螺旋階段です。

サクラダ・ファミリアフニクラ01 Photo by @オフィスEight8 2024.03

写真はガウディが用いた最初の立体示力索(フニクラ)の再現になります。

サクラダ・ファミリアフニクラ02 Photo by @オフィスEight8 2024.03

そして、立体示力索(フニクラ)のCGによる再現になります。

ガウディは、このような自然の形態を構造的に解析を進めたことで、森をイメージしたと言われる樹木式構造の柱や、逆さ吊りの曲線による放物線状の柱などが生まれました。

ちなみに、このようなフニクラのアーチは現代においても、橋や鉄道のトロリー上部の架線などあちこちで見ることができます。

サグラダ・ファミリア聖堂の設計において、途中スペイン内戦があり、ほとんどの図面や石膏模型が消失もしくは破壊され、内戦後に破壊された石膏模型の修復復元により再開継続されました。

なお、建物には数多くの彫刻がありますが、その中には彫刻家である外尾悦郎による作品もあり、今も掘り続けられています。

サグラダ・ファミリアの現地の映像です。ぜひご覧ください。

Movie by @hiromitsu.abe.7

サグラダ・ファミリア公式サイト
https://sagradafamilia.org/en/

世界遺産センター
https://whc.unesco.org/en/list/320/

=SpecialThanks=
@hiromitsu.abe.7
https://www.instagram.com/hiromitsu.abe.7/
オフィスEight8
https://www.instagram.com/officeeight8/
https://office-eight-8.my.canva.site/corporatesait
写真の提供ありがとうございます。

アントニ・ガウディの代表的な主な作品としては次のようなものが挙げられます。

1883年 サグラダ・ファミリア邸(世界遺産)
1886年 グエル邸
1907年 カサ・バトリョ
1912年 カサ・ミラ(世界遺産)
1914年 グエル公園

【参考書籍・映像のご案内】※下記リンクよりアマゾンページが別ウインドウで開きます。
ガウディのフニクラ──カタルーニャの曲線 ((LIXIL BOOKLET/ LIXIL出版)) 単行本

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建築家ガウディが、コロニア・グエル教会を設計するにあたり、「逆吊り実験」を行い、ある幾何学を応用した。その幾何学=フニクラとは何かを、豊富な図版と共に解説する。
「フニクラ」とはカタルーニャ語で「逆さ吊り実験の曲線」の意 味。 スペイン近代建築の巨匠ガウディの独特の建築構造を改めて読み解く 一冊。同時代のモデルニスモの建築写真も併録。

ガウディ完全ガイド 単行本(ソフトカバー)

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以下、書籍の説明文

ガウディの人柄、生い立ち、建築作品……この一冊でガウディの全てが分かる!

ガウディ生誕150周年を記念し、日・米・西で同時出版された書籍が装いを新たにして完全復刻。ガウディの世界をこの一冊で網羅。
サクラダファミリアをはじめ、グエル公園などの建築作品はもちろんのこと、ガウディの生い立ちや人柄、裏エピソードも紹介。
建物全体だけでなく細部の写真が充実しているため、ガウディの特徴的なデザインの美しさや細やかさを存分に楽しむことができる一冊。
目次
006 ガウディという現象
012 ガウディ:自然、技術、そして芸術性
018 ガウディの生涯
028 建築作品
カサ・ビセンス/キハーノ邸 エル・カプリチョ/グエル別邸/サグラダ・ファミリア聖堂/グエル邸/アスト ルガ司教館/サンタ・テレジア学院/カサ・デ・ロス・ボティーネス/ボデーガス・グエル/カサ・カルヴェット/コロニア・グエル教会/べリュスガール/グエル公園/ミラージェス邸/マジョルカ島パルマ大聖堂修復/カサ・バトリョ/カサ・ミラ/アルティガス庭園
186 計画案
192 ディテールと造作
216 ガウディの夜景
224 ポエティック・ビジョン
232 追補

創造と神秘のサグラダ・ファミリア(字幕版)

レンタルHD(高画質) 407円(税込)
以下、映像の説明文

着工から130 年の間、あらゆる栄枯盛衰を経て今日も成長し、進化し続けている「サグラダ・ファミリア」。その現場には日本人である外尾悦郎氏が彫刻家として参加し、現在も活躍している。時代の変化とともにコンピューターが導入され、130 年前のガウディの意思を、現在の技術で、いかに表現しようとしているか、現場スタッフの試行錯誤、ガウディの意志を巡り、未だ進化し続けるガウディの偉大なライフワークの神秘を追う。(C) Fontana Film GmbH, 2012

注(お詫びとご案内):
2023年11月10日、Amazonのアフィリエイトサービス『Amazonアソシエイト』の商品リンクを作成すツールバー機能のうち、画像リンクや画像リンクとテキストリンクがセットとなったリンクを作成する機能がなくなりました。その影響により当ブログ記事の画像リンクが使えない状態となっており、暫定的に上記のような形で参考書籍リンクを掲載しております。順次復旧させていきますが、復旧までしばらく上記リンクをご利用ください。

改定:2024.4.6

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