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森の墓地(スコーグスシュルコゴーデン)

森の墓地(スコーグスシュルコゴーデン)(世界遺産)
※杜の火葬場(クレマトリウム)という表現もありますが、ここでは世界遺産での名称にて記載します。
スウェーデン・ストックホルム郊外(1940年)
設計:エーリック・グンナール・アスプルンド

Skogskyrkogården(スコーグスシュルコゴーデン)(森の墓地)はスウェーデンの首都ストックホルム郊外にある共同墓地です。1994年に世界遺産に登録されています。

1915年に「ストックホルム南墓地国際コンペ」が開催され、エーリック・グンナール・アスプルンドはシグルド・レヴェレンツと共同で1等を獲得しました。

自然の松林や丘を利用した風景を生かした庭園となっており、「自然と共に生きる」「森に還る」というスウェーデン古来の埋葬様式を取り入れたランドスケープに特徴がある墓園となっています。

特に、大きな十字架に至る道のりに始まり、長い階段を上がった先の「ニレの高台」などランドスケープの構成がよく知られています。

墓地の建設は1917年に始まり、以下のような建物が建設され、2014年に森の中に新たな森の火葬場が建設され、旧火葬場の運用は終了しました。

1920年:森の礼拝堂が完成
1924年:タラム・パビリオンが完成(現在はビジター・センター)
1925年:レーヴェレンツ設計の復活の礼拝堂が竣工
1940年:火葬場と3棟の礼拝堂(杜の火葬場、信仰の礼拝堂、希望の礼拝堂、聖十字架の礼拝堂、モニュメント・ホールを備えた総合施設)が完成

森の墓地 丘と十字架 Håkan Svensson (Xauxa) -CC 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=54206

木立のある丘と十字架や大礼拝堂前のロッジア(周廊)、礼拝堂などによって霊園全体の地形と風景が形成され、近代ランドスケープ・アーキテクチャーの先駆けともされています。

森の墓地施設全景
Photo by @hiromitsu.abe.7

建物群には、杜の火葬場、信仰の礼拝堂、モニュメントホールなどがあります。

森の墓地 モニュメントホールのロッジア
Photo by @hiromitsu.abe.7

列柱に囲まれた開放的なロッジアより 「睡蓮の池」 、そしてその向こうには 「瞑想の丘」 が広がっています。

 

森の墓地 森の礼拝堂
Photo by @hiromitsu.abe.7

板葺きの三角屋根の「森の礼拝堂」です。アスプルンドの設計としてとりわけよく知られています。

現地の映像です。ランドスケープの素晴らしさがよくわかります。ぜひご覧ください。

Movie by @hiromitsu.abe.7

エーリック・グンナール・アスプルンドの代表的な主な作品としては次のようなものが挙げられます。

1923年 スカンディア・シネマ
1928年 ストックホルム市立図書館
1937年 夏の家
1940年 森の墓地(杜の火葬場)(世界遺産)

=SpecialThanks=
@hiromitsu.abe.7
https://www.instagram.com/hiromitsu.abe.7/
写真の提供ありがとうございます。

【参考書籍のご案内】※下記リンクよりアマゾンページが別ウインドウで開きます。

アスプルンドの建築 1885‐1940 ハードカバー – 2005/8/30
英語版 川島 洋一=文 (著), 吉村行雄=写真 (イラスト)

4,400円(税込)
以下、書籍の説明文

秘められていた北欧モダニズムの世界。

ル・コルビュジエやミース・ファンデル・ローエと同時代を生きた北欧の近代建築の巨匠エーリック・グンナール・アスプルンド。本書は、20世紀初頭に建築・芸術の様式がさまざまに移り変わったスウェーデンにおいて、近代という課題に自身の回答を出し続けながらも、スウェーデンらしさをどのように表現するかということを生涯模索した建築家の活動を、写真・図面・ドローイングなどの資料と共に紹介する一冊です。過去を捨て去り、近代にまい進した西欧に対し、伝統を踏襲しつつも新しい時代の精神を反映させたアスプルンドの建築は、どの作品にも心地よい空間が実現しており、時代を超えた根源的な人間への深い洞察が込められた建築表現にあふれています。特に、彼が生涯にわたって設計を行った、「森の火葬場」(ユネスコの世界遺産)は息子の死によるアスプルンドの死生観が表れた作品であり、人間の情緒や心理に根ざし、人と環境と建築のかかわりを表現した傑作です。本書には、そのほかにも「ストックホルム市立図書館」「スカンディア・シネマ」「イェーテボリ裁判所」「国立バクテリア研究所」や、これまであまり紹介されてこなかった「スネルマン邸」「夏の家」など、住宅を含めた主要11作品の鮮やかな写真を収めています。
写真はアスプルンドの作品を20年余りにもわたり撮り続けてきた建築写真家、吉村行雄によるもので、アスプルンドがこだわったランドスケープからディテールの数々までをくまなく収めています。またアスプルンドの研究家、川島洋一によるテクストが建築家アスプルンドの生涯と作品の関係を浮かび上がらせます。さらにアスプルンド財団、ストックホルム建築博物館所蔵の貴重な図面・ドローイングを収録し、アスプルンドが設計過程で何を考え、つくろうとしたかを手の跡からも考察しています。

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