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東雲キャナルコート

東雲キャナルコート
東京都(2003年)
設計:山本理顕(1街区)、伊東豊雄(2街区)他

建築家2024年3月5日の山本理顕のプリツカー賞受賞おめでとうございます。
「建築界のノーベル賞」 米プリツカー賞に山本理顕さん 日本人では9人目

さて、日本において近代の集合住宅の歴史は大変重要です。
(集合住宅の系譜については下記記事もご参照ください。)

日本の集合住宅の系譜(改訂)

戦後の集合住宅の流れの中で、2000年前後に一段の団地の各住棟ごとに建築家に設計を依頼する事例が登場します。その中の一つが東雲キャナルコートになります。

東雲キャナルコート:駅からの外観 Photo by @サイト管理者

本記事では、東雲キャナルコートの中央ゾーンを紹介します。

東雲キャナルコートCODAN中央ゾーンは、東京都の埋め立て臨海部である東雲に立地する集合住宅になります。UR賃貸住宅であり、地上14階建ての高層の建物全6街区の中に複数棟建っています。

東雲キャナルコート:案内 Photo by @サイト管理者

新しい都市デザイン・都市居住の実現を目指し、デザインガイドラインに基づいた設計がされました。街区ごとにそれぞれ設計者が担当しており、複数の建築家のコラボレーションにより、個性的でありながらもまとまりのある住宅群を実現しています。

各街区の設計者等は次の通りです。

デザインアドバイザー:山本理顕
ランドスケープアーキテクト:長谷川浩己

1街区:山本理顕設計工場
2街区:伊東豊雄建築設計事務所
3街区:隈研吾建築都市設計事務所+アール・アイ・エー設計共同体
4街区:山設計工房
5街区:ADH WORKSTATION 設計共同体
6街区:元倉眞琴、山本圭介、堀啓二設計共同体

ランドスケープ:オンサイト計画設計事務所

プリツカー賞受賞者がなんと2名も!

6つの街区は、S字アヴェニューと連続して都市のランドスケープを形成する低層部で構成されており、1階に店舗や保育園などが、2階にはウッドデッキのテラスがあります。

東雲キャナルコート:S字アベニュー1 Photo by @サイト管理者

そして、街路や空中広場により半屋外空間を取り込んだ開放性の高い高層部により立体都市の風景が作られています。

東雲キャナルコート:S字アベニュー2 Photo by @サイト管理者

S字アヴェニュー、緑の大斜面、中庭、住棟内の共用廊下や階段を、回遊性を持たせた「道」としています。

東雲キャナルコート:案内2 Photo by @サイト管理者

1・2街区における建物の特徴ですが、中廊下形式を採用し、中廊下への通風や採光を確保するための大きなテラスを住棟各所にもつ高層板状住棟により構成した高密度な賃貸集合住宅になります。

東雲キャナルコート

東雲キャナルコート:案内全体パース Photo by @サイト管理者

また、1街区の建物には、2層の吹き抜けのコモンテラスとよばれる開口部などにより、通風や採光が確保されています。住戸の計画においては、基本形であるベーシック・タイプのほか、リビングアクセスタイプであるf–ルーム(ホワイエルーム)や、スモール・オフィスタイプなどがあります。

東雲キャナルコート:外観開口1 Photo by @サイト管理者

東雲キャナルコート:外観開口2 Photo by @サイト管理者

 

UR都市機構のデザインガイドブック は下記になります。
東雲キャナルコート中央ゾーンデザインガイドブック

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世界一美しい団地図鑑 (エクスナレッジムック) ムック – 2012/7/3
志岐 祐一 (編集), 内田 青蔵 (著)

1,484円(税込)
以下、書籍の説明文

●内容紹介
団地の歴史と18の傑作団地を紹介する団地図鑑です。
UR都市機構の集合住宅歴史館をつくった著者だから書けた、それぞれの団地のデザインコンセプトや開発の経緯まで深堀りした団地の魅力を紹介します。
団地を読み解き観賞する上で欠かせない、住棟や住戸のタイプの変遷や世界と日本の団地の歴史、団地の各部位の名称と、年代ごとの変遷などの団地に関する知識も満載です。
紹介する団地については、新たに撮影した写真と、竣工当時の貴重な写真を多数掲載しました。
また、団地の全体像を知るのに欠かせない配置図と間取り図も掲載。「図鑑」にふさわしい情報量となっています。

●目次
はじめに
団地の基礎知識
(住棟、間取り、日本と海外の団地ヒストリー 集合住宅団地のルーツを辿る)
傑作団地案内
1 同潤会代官山アパート
2 都営高輪アパート
3 阿佐ヶ谷住宅
Column 阿佐ヶ谷以前にも存在していた前川テラス
Column 晴海高層アパートと海上都市計画
4 晴海高層アパート
5 赤羽台団地
Column 団地の魅力が凝縮された募集パンフレット
Column 公団創成期の設計者 津端修一氏を訪ねて
6 多摩平団地
7 常盤平団地
8 前原団地
9 高根台団地
10 百草団地
Column ポイント住棟の変遷
11 豊島五丁目団地
12 金沢シーサイドタウン並木団地
Column 大地への回帰 低層集合住宅
13 ダウンハウス諏訪
Column空から見た団地
14 木場公園三好住宅
Column 防災拠点整備と団地
15 大川端リバーシティ21
Column 超高層団地の登場
Column 初期の団地の魅力を伝える貴重な資料
16 多摩ニュータウン向陽台
17 幕張ベイタウン
18 東雲キャナルコートCODAN
Column 在りし日の団地
団地のディテール図鑑
外観 共用部 住戸 外構
団地の行方 団地再生の動きの魅力

山本理顕の代表的な主な作品としては次のようなものが挙げられます。

1991年 熊本県営保田窪第一団地
1999年 埼玉県立大学
2000年 公立はこだて未来大学
2000年 広島市西消防署
2003年 東雲キャナルコートCODAN1街区
2007年 横須賀美術館
2015年 立命館大学大阪いばらきキャンパス
2016年 横浜市立大学 YCU スクエア
2020年 ザ・サークル(チューリッヒ国際空港附属施設)

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建築の可能性、山本理顕的想像力

4,533円(税込)より

以下、書籍の目次等

「東雲キャナルコートCODAN」「北京建外SOHO」「埼玉県立大学」「公立はこだて未来大学」など、つねに新しいライフスタイルと建築空間を提案し続ける建築家、山本理顕の仕事と思索の現在進行形。

■目次
・未来の住人の尊厳
・細胞都市
・鉄の扉で閉じない住宅の可能性
・新しい集合住宅の形式
・職寝一体・職住混在
東雲キャナルコートCODANを語る
・Instant Neighborhood
・閾をキーワードとした都市のつくり方
・アクティビティに依拠した建築
・主体性をめぐるノート
・移動する視点
・主体性をめぐるノート2
・システムが表現に転換する時
・学校は都市に開かれるか
・表記された建築=平面図という思想
・計画する側の主体性が問われている
・建築のリアリティー

伊東豊雄の代表的な主な作品としては次のようなものが挙げられます。

1984年 シルバーハット(自邸)(日本建築学会賞)
1991年 八代(やつしろ)市立博物館
1996年 長岡リリックホール
1997年 大館樹海ドーム(ニプロ・ハチ公ドーム)
2000年 せんだいメディアテーク(日本建築学会賞)
2003年 東雲(しののめ)キャナルコート(伊東豊雄ほか)
2007年 多摩美術大学附属図書館
2015年 みんなの森ぎふメディアコスモス

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伊東豊雄作品集 2002-2016―TOYO ITO 2002-2016 ペーパーバック

7,315円(税込)
以下、書籍の説明等

エッセイ:建築をつくるということ 伊東豊雄

ブルージュ・パヴィリオン ベルギー,ブルージュ 2000–02
オスロ・ウェストバーネン再開発計画コンペティション応募案 ノルウェー,オスロ 2002
サーペンタイン・ギャラリー・パヴィリオン 2002 イギリス,ロンドン 2002
東雲キャナルコートCODAN 2街区 東京都江東区 1999–2003
まつもと市民芸術館 長野県松本市 2000–04
TOD’S 表参道ビル 東京都渋谷区 2002–04
ゲント市文化フォーラム コンペティション応募案 ベルギー,ゲント 2004
ガヴィア公園 スペイン,マドリッド 2004–
福岡アイランドシティ中央公園中核施設 ぐりんぐりん 福岡県福岡市 2002–05
SUS福島工場社員寮 福島県須賀川市 2004–05
MIKIMOTO Ginza 2 東京都中央区 2003–05
瞑想の森 市営斎場 岐阜県各務原市 2004–06
VivoCity シンガポール 2003–06
コニャック・ジェイ病院 フランス,パリ 2000–06
多摩美術大学図書館(八王子キャンパス) 東京都八王子市 2004–07
レ・アール国際設計競技応募案 フランス,パリ 2007
バルセロナ見本市 グランビア会場 拡張計画 スペイン,バルセロナ 2003–
座・高円寺 東京都杉並区 2005–08
SUMIKA パヴィリオン, SUMIKA PROJECT by TOKYO GAS 栃木県宇都宮市 2007–08
オスロ市ダイクマン中央図書館 コンペティション応募案 ノルウェー,オスロ 2009
カリフォルニア大学 バークレー美術館/パシフィック・フィルム・アーカイブ計画案 アメリカ,カリフォルニア州 2009
White O チリ,マルベーリャ 2004–09
スイーツアベニュー アパートホテル ファサード リノベーション スペイン,バルセロナ 2003–09
高雄国家体育場 台湾,高雄市 2006–09
ベルビュー・レジデンシズ シンガポール,オクスレーウォーク 2006–10
トーレス・ポルタ・フィラ スペイン,バルセロナ 2004–10

注(お詫びとご案内):
2023年11月10日、Amazonのアフィリエイトサービス『Amazonアソシエイト』の商品リンクを作成すツールバー機能のうち、画像リンクや画像リンクとテキストリンクがセットとなったリンクを作成する機能がなくなりました。その影響により当ブログ記事の画像リンクが使えない状態となっており、暫定的に上記のような形で参考書籍リンクを掲載しております。順次復旧させていきますが、復旧までしばらく上記リンクをご利用ください。

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