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東京駅丸の内駅舎

保存・再生

東京駅丸の内駅舎(1914年、東京都) 2007〜2012年改修復元
設計者:辰野金吾

 

2024年発行の新一万円札に東京駅(2019年に紙幣新デザイン発表)が登場します。
選定理由は、明治大正期を代表する建造物であることや紙幣との色合いが合うということのようですね。

創建時は中央停車場という名称で、日本の第一世代の建築家である辰野金吾*1)により設計された駅舎です。当初、フランツ・バルツァー(ドイツ人)が和風な駅舎のデザインで設計をしましたが、却下されて辰野金吾の設計案が採用された経緯があります。

外観の主な特徴として、赤煉瓦を基調として縦横に白い石のラインを入れたデザインは辰野式と呼ばれています。

その後、第二次世界大戦の空襲にて丸みお帯びたドームなどが損傷し、多角錐型のドーム形状にて修復されました。

 

Tokyo Station original shape

創建時の東京駅 写真引用:ウィキペディア

1920px JR Tokyo sta 001

現在の東京駅 写真引用:ウィキペディア

改修復元工事は工事設計担当が工学院大学建築学部教授の大内田史郎氏により,
施工は鹿島建設により実施されました。

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塔部の写真 写真:サイト管理者撮影2012年11月

大手町・丸の内・有楽町地区特例容積率適用地区*2)の制度を適用して2012年に復元修復され、この際にドームの形状も当初の丸みを帯びた形状に復元されました。オーセンティシティ*3)に沿った保存再生といえます。

日本国内では最大級の免震レトロフィットによる耐震対策が施されています。

また、元の建物では覆輪目地とよばれる凸の形状の目地がありましたが、現在ではこの技術が失われていたため、途絶えた技術を1年半かけて10人弱の職人が習得し再現しました。

東京駅覆輪目地目地:写真サイト管理者撮影

そのほか、屋根も天然スレートにて復元し、特に中央の皇室専用出口のところだけは創建当時の材料である雄勝石(産地仙台)を使用しています。

建物の周辺においては2017年駅前広場が完成し、駅に降りたら広場の地に立てるようになりました。最近の駅は降り立つところがペデストリアンデッキであるところが多くなる中、東京駅は駅舎らしく広場に降りたてるのはプラットホーム感が出てとても良いと思います。

 

*1)辰野金吾
工部大学校(現在の東京大学)で御雇外国人建築家として招かれたジョサイア・コンドルが建築家という職能を成立させていったのが日本の建築家の職能のはじまりです。この時に初めて学んだ日本人の中でも有名なのが次のようなひとたちです。日本の建築家の祖といわれることもあります。
ジョサイア・コンドルに学んだひと(英国の流れ)
辰野金吾
片山東熊
ドイツで学んだひと
妻木頼黄

 

<参考記事>
日本の近代建築設計者の系譜

*2)特例容積率適用地区
指定された区域内で、容積率の一部を建築敷地間で移転することができる。
(一般的な容積率の移転と違うのは隣接敷地間でなくても区域内であればよいという点)

*3)オーセンティシティ
遺産の歴史的価値の判断指標の一つです。「真実性」と解される概念であり、世界文化遺産登録の際には、このオーセンティシティが重要視されます。

 

鹿島建設東京駅丸の内駅舎保存・復原工事のEWBサイト
https://www.kajima.co.jp/tech/tokyo_station/index-j.html

 

記事投稿:2005年5月5日
追記改訂:2021年5月2日

 

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