賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ) 本殿、権殿(1863年、京都府)
賀茂別雷神社は通称「上賀茂神社」と呼ばれており、京都北部に立地しています。
賀茂別雷神を祀る神社は全国に数多くありますが、その広く普及する要因を多く持っている神社です。
本殿は、切妻・平入の流造の形式となっており神社としての必要な空間を持っています。
流造は全国で最も普及している形式で時に寺院でもみられることがあります。
流造の形状は、写真(本殿には入れなかったので境内の建物をみてください・・)のように桁側がスキーのジャンプ台のように反っているのが特徴です。
その反りの先に前面の庇といえる向拝(こうはい)の屋根になります。
神社ですが、伊勢神宮や出雲大社のように千木(ちぎ)や鰹魚木(かつおぎ)はありません。
柱は掘立(ほったて)や礎石(そせき)ではなく井桁(いげた)の上に建っており、これは春日大社でもみられます。
境内にあるほとんどの社殿(建物)が国の重要文化財指定を受けています。
また、社殿ほかを維持継承するために、式年遷宮(しきねんせんぐう)を行っているため平安時代からほぼ変わらずの姿を維持していることから平成6年に境内全域を対象として世界文化遺産に登録されました。
式年遷宮は、伊勢神宮や出雲大社でも行われています。
写真撮影:ブログ管理者