ユニテ・ダビタシオン(世界遺産)
フランス・マルセイユ(1952年)
設計:ル・コルビュジエ
近代建築の三大巨匠の1人であるル・コルビュジエによる17階建ての高層集合住宅です。
337戸からなる大規模な集合住宅であり1500〜1600人程度の人々が現在も生活しています。
コルブの提唱していた都市計画を集合住宅でも実現するため、住居のみならず公共施設や幼稚園などを計画しています。また、1階は都市計画的な公共ゾーンと捉えたピロティとなっています。
住戸タイプとしては中廊下型の高密度な集合住宅であり、各住戸はメゾネットタイプとなっています。メゾネットの断面形状を活かしてリビングは天井の高さが約4.8メートルの高階高住戸となっており、平面だけではなく空間の高さに豊かさを求めた計画となっています。
住戸間口は3.66メートルとなっているが、各部分の寸法はコルブの人体の寸法を考慮したオリジナルの寸法体系であるモデュロールや黄金比を考慮した設計となっています。
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ル・コルビュジエの代表的な主な作品としては次のようなものが挙げられます。
1923年 ラ・ロシュ=ジャンヌレ邸(世界遺産)
1924年 エスプリ・ヌーヴォー館
1925年 レマン湖の小さな家(母の家)(世界遺産)
1925年 ヴォワザン計画(計画案)
1927年 ヴァイセンホーフ・ジードルンクの住宅(世界遺産)
1931年 サヴォア邸(世界遺産)
1932年 スイス学生会館
1949年 クルチェット邸(世界遺産)
1951年 チャンディガールの都市計画(実現した唯一の都市計画)
1952年 マルセイユのユニテ・ダビタシオン(世界遺産)
1955年 ロンシャンの礼拝堂(世界遺産)
1956年 カップ・マルタンの休暇小屋(世界遺産)
1958年 ラ・トゥーレット修道院(世界遺産)
1959年 国立西洋美術館(基本設計、世界遺産)
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ル・コルビュジエ ユニテ・ダビタシオン―マルセイユ 1945-1952 (World Architecture)
1,870円(税込)
以下、書籍の説明文
ル・コルビュジエの代表作の一つで18階建て全337戸の集合住宅が、ユニテ・ダビタシオン(フランス・マルセイユ/1952年竣工)。『輝ける都市』というコンセプトが現実化した第一弾である。住宅の中に、商店街、オフィス、保育園、アスレチックジム、プール、集会所、庭園など、街の機能を縦方向にみごとに計画した垂直都市は、その後の集合住宅に多大な影響を与えた。
この名建築の全容を建築写真の名手・宮本和義の40枚におよぶ豊富なカラー写真とさまざまな図面、建築家・渡辺真理がコルビュジエとミースという近代建築の両巨頭の住宅を鮮やかな視点で切れ味よく詳解するユニテの決定本。
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記事改定:2024年2月15日