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大阪市中央公会堂

大阪市中央公会堂
大阪府、1918年
設計:岡田信一郎、実施設計:辰野金吾、片岡安

Osaka Central Public Hall in 01

日本ではまだ珍しかった指名設計競技、いわゆるコンペにより選出された建築物です。現在では珍しくないですが、この指名設計競技には懸賞金もついていました。
鉄骨煉瓦造の地上3階/地下1階建の建物で、外観の特徴は、赤煉瓦と白色の花崗岩のコントラストによるネオ・ルネサンス様式を基調としたデザインです。
2つの塔に挟まれた形で中央の上部に大きなアーチがあるのが特徴です。

Osakashi Chuo Kokaido Hall02

1970年代に入ると建替えの検討がされましたが、「市民による保存運動」により建替えすることなく保存する道を歩みます。その後、1999年から2002年にかけて耐震化および免震レトロフィットの採用およびバリアフリー化を含む保存・再生工事が行われました。

写真引用:ウィキペディア

東京駅丸の内駅舎

東京駅丸の内駅舎(1914年、東京都)
設計者:辰野金吾
創建時は中央停車場という名称で、日本の第一世代の建築家である辰野金吾*1)により設計された駅舎です。
赤煉瓦を基調として縦横に白い石のラインを入れたデザインは辰野式と呼ばれています。
第二次世界大戦の空襲にて丸みお帯びたドームなどが損傷し、多角錐型のドーム形状にて修復されました。

Tokyo Station original shape

創建時の東京駅
写真引用:ウィキペディア

1920px JR Tokyo sta 001

現在の東京駅
写真引用:ウィキペディア

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塔部の写真
写真:サイト管理者撮影2012年11月

大手町・丸の内・有楽町地区特例容積率適用地区*2)の制度を適用して2012年に復元修復され、この際にドームの形状も当初の丸みを帯びた形状に復元されました。オーセンティシティ*3)に沿った保存再生といえます。

日本国内では最大級の免震レトロフィットによる耐震対策が施されています。

*1)辰野金吾
工部大学校(現在の東京大学)で御雇外国人建築家として招かれたジョサイア・コンドルが建築家という職能を成立させていったのが日本の建築家の職能のはじまりです。この時に初めて学んだ日本人の中でも有名なのが次のようなひとたちです。日本の建築家の祖といわれることもあります。
ジョサイア・コンドルに学んだひと(英国の流れ)
辰野金吾
片山東熊
ドイツで学んだひと
妻木頼黄

<参考記事>
日本の近代建築設計者の系譜

*2)特例容積率適用地区
指定された区域内で、容積率の一部を建築敷地間で移転することができる。
(一般的な容積率の移転と違うのは隣接敷地間でなくても区域内であればよいという点)

*3)オーセンティシティ
遺産の歴史的価値の判断指標の一つです。「真実性」と解される概念であり、世界文化遺産登録の際には、このオーセンティシティが重要視されます。


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