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せんだいメディアテーク

せんだいメディアテーク
宮城県(2000年)
設計:伊東豊雄

IMG 0419

写真引用:http://blog-imgs-31.fc2.com/s/h/a/shachonoblog/

建築家・伊東豊雄*1)の代表作品として知られています。特に立体トラス的なチューブによる柱とハニカムスラブのみで地上の構造を構成していることで注目された建築であり、地下2階地上7階建ての鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)となっています。

仙台市図書館、ギャラリー、映像メディアセンターなどからなる公共文化施設です。「メディアテーク」という言葉は、フランス語由来でメディアを納める入れもの的な意味があります。
建物の機能としては、その名の通りさまざまなメディア情報に関するサービスやプログラムが用意され、美術や文化活動の拠点として活発な活動が行われています。

Sendai media02

写真引用:http://www.smt.jp/en/

構造的には、13本のチューブ(鋼管トラス)により6枚のスラブを支える立体構造となっており、チューブ内に階段室、エレベータ、設備シャフトなど自然採光を取り入れる仕掛けも施されています。また、床スラブは約400mmのスチール・ハニカムスラブにより構成されています。

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写真引用:ウィキペディア

*1)伊東豊雄
菊竹清訓設計事務所出身。1971年に独立し当初は閉ざされた建築の作風であったが自邸である「シルバーハット」にて開かれた空間の作風に変貌しています。
そのほか建築作品として注目される建築としては「東雲キャナルコートCODAN2街区」、「長岡リリックホール」、「八代市立博物館・未来の森ミュージアム」、「多摩美術大学図書館」などがあります。
2013年プリツカー賞受賞。

せんだいメディアテーク公式サイト
http://www.smt.jp/

日野市立中央図書館

日野市立中央図書館
東京都(1973年)
設計:鬼頭梓

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写真引用:http://livedoor.blogimg.jp

日野市立図書館は1965年に設立され、1台のブックモビル*1)による移動図書館のサ-ビスが開始されました。1966年に高幡図書館と多摩平児童図書館が開館しました。
1971年に平山児童図書館が開館したのち、移動図書館や分館による地道な活動を先行させ注目を集めていた日野市立図書館の館長・前川恒雄と建築家・鬼頭梓*2)が出会い、1973年に中央図書館は鬼頭梓の設計により開館しました。
これまでは図書館は閲覧が中心でしたが、前川恒雄館長の「図書館は建物ではなく,貸出サービスの全システム」という理念により、現在の住民への貸し出しサービス主体の図書館の先駆け的な図書館となりました。

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写真引用:http://d.hatena.ne.jp/sawane/20081210

施設は1階が間仕切りのないL型の形状となっており、一般と児童の閲覧が明快に分離した平面形状となっています。
日野市立図書館の図書館活動が全国の市町村の手本となり、日本の公共図書館の歴史を決定的に方向付けるほどの影響を各分野に与えました。

*1)ブックモビル
移動/自動車図書館
参考:日野市立図書館ー移動図書館『ひまわり号』いまむかし

*2)鬼頭梓(きとう あずさ)
1926年生〜2008年没
前川國男建築設計事務所に入所中は神奈川県立図書館・音楽堂、国立国会図書館、世田谷区民会館・区役所等を担当した図書館設計のエキスパート。
1964年に退所し、鬼頭梓建築設計事務所を設立後、東京経済大学図書館(1968年)にて注目を浴びた。

ユニテ・ダビタシオン

ユニテ・ダビタシオン
フランス・マルセイユ(1952年)
設計:ル・コルビュジエ

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近代建築の三大巨匠の1人であるル・コルビュジエによる17階建ての高層集合住宅です。
337戸からなる大規模な集合住宅であり1500〜1600人程度の人々が現在も生活しています。
コルブの提唱していた都市計画を集合住宅でも実現するため、住居のみならず公共施設幼稚園などを計画しています。また、1階は都市計画的な公共ゾーンと捉えたピロティとなっていますが、設計意図と異なり現状は自転車やバイク置き場となっています。
住戸タイプとしては中廊下型の高密度な集合住宅であり、各住戸はメゾネットタイプとなっています。メゾネットの断面形状を活かしてリビングは天井の高さが約4.8メートルの高階高住戸となっており、平面だけではなく空間の高さに豊かさを求めた計画となっています。
住戸間口は3.66メートルとなっているが、各部分の寸法はコルブの人体の寸法を考慮したオリジナルの寸法体系であるモデュロールや黄金比を考慮した設計となっています。

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写真引用:en.wikipedia

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
香川県(1991年)
設計:谷口吉生

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写真引用:ウィキペディア

駅前に立地する市立図書館併設の美術館である。建築と美術と都市空間が一体となった景観が特徴的であり、駅前の広場に面して壁画と一体化した展示室への入口がある。

本美術館は、交流のあった洋画家の猪熊源一郎自身より「故郷に美術館をつくるから設計してほしい」と依頼を受けて設立に至りました。
画伯からの希望は「買い物ついでに現代アートを楽しんでほしい」というものだったとのことです。
米国のランドスケープ・デザイナーのピーター・ウオーカーや都市計画かの加藤源との協働により周囲の環境と一体の美術館となりました。
(日本経済新聞「私の履歴書」より)

設計者の谷口吉生は丹下健三研究室出身*1)であり、その後、父である谷口吉郎*2)の谷口吉郎建築設計研究所所長として活動の後、谷口建築設計研究所と改名し現在に至る。ストイックなモダニズム建築の代表的な人物の一人といえる。
本美術館は1994年に村野藤吾賞を受賞しているが、ほかにも土門拳記念館*3)が吉田五十八賞(1984年)および日本芸術院賞(1987年)を受賞しているほか、東京都葛西臨海水族園が毎日芸術賞(1987年)に受賞するなど多くの受賞歴を持つ。
最近では、京都国立博物館南門(2007年)や京都国立博物館平成知新館(2014年)を設計して話題になっている。

*1)丹下健三研究室
黒川紀章や槇文彦など多くの著名な建築家を輩出した研究室。
系譜参照
http://sakuhin.info/japan/modern-j/kenchiku_sekkeisya_keihu/
*2)谷口吉郎
東宮御所や帝国劇場、ホテルオークラロビー等の設計者。博物館明治村の初代館長でもある。
*3)土門拳記念館
「古寺巡礼」などで知られている写真家である土門拳の作品を収蔵展示した記念館である。

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
http://www.mimoca.org/ja/


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