Browse Month: 6月 2020

世界平和記念聖堂

世界平和記念聖堂
日本・広島県(2005年)
設計:村野藤吾

 

世界平和記念聖堂は、戦後の世界平和の実現を願って献堂されたカトリック教会になります。

写真引用:http://arch-hiroshima.info/

 

広島が原爆により被災した際に、この地にあった幟町教会の主任司祭として被爆し、奇跡的に生き残ったドイツ人神父フーゴー・ラサールの熱意により、ローマ法王をはじめとするキリスト教世界の支援のもと「世界平和記念聖堂」として再建されました。

 

平面の構成は、一般的な教会によくみられる三廊式バシリカ形式となっており、西洋の中世におけるロマネスク建築的な構成がみられます。

写真引用:http://arch-hiroshima.info/

 

全体はモダンなスタイルを基調としつつ「日本的性格」を、敷地の入口にある鳥居のようなゲートや聖堂の手前にみられる太鼓橋、エントランス付近ある欄間に格天井やドームの頂点に載る鳳凰など、各所で表現しています。

写真引用:http://arch-hiroshima.info/

 

写真引用:http://arch-hiroshima.info/

 

外観は鉄筋コンクリート造の構造に、中空レンガを積んで壁としています。
レンガを突出させてアクセントとしていたり、粗い目地による仕上げなどにより彫りの深い外観となっています。

写真引用:http://arch-hiroshima.info/

 

この教会は、当初、コンペにて設計者を選定する予定でしたが、一等案なしの結果に終わりました。最終的には審査員であった村野藤吾自身が設計を担当しました。

 

 

村野藤吾の代表的な主な作品としては次のようなものが挙げられます。

1954年 世界平和記念聖堂
1963年 横浜市立大学
1974年 迎賓館本館改修 

 

写真引用:arch-hiroshima

 

 

島根県芸術文化センター「グラントワ」

島根県芸術文化センター「グラントワ」
日本・島根県(2005年)
設計:内藤廣

 

島根県芸術文化センターは、「島根県立石見美術館」と「島根県立いわみ芸術劇場」の複合施設になります。

「建物は街に語りかけている」をコンセプトにしています。

様々な機能の集合体であるこの建物は、その規模からして一つの街区のようなものです。ここから益田の街の未来が広がっていきます。建物は街に語りかけているのです。ここから始めましょう、と。

「グラントワ(Grand Toit)」はフランス語で「グラン=大きい」、「トワ=屋根」の意味を持ち、島根県が誇る石州瓦をもちいた切妻(きりづま)屋根の特徴をうまく表現しています。

 

石見地域の芸術文化拠点として、美術や音楽、演劇などの分野において多様な質の高い芸術と劇場を一体とした芸術文化複合施設です。

この施設は、日本三大瓦の一つとされるとても耐候性の高い赤茶色の「石州瓦」を、屋根のみならず、壁にも仕上げ材として使用されています。

 

 

建物は平家による平面構成となっており、大ホール・展示室・小ホール・美術館ロビー・回廊・多目的ギャラリー・スタジオ1、2といった構成になっています。

中央に計画された回廊を巡らした大きな中庭により、様々な機能をまとめ上げています。中庭の大きさは45m四方となっており、中央には25m四方の鏡のように静かな水盤がありますが、イベントの状況により水を抜いて広場として使うこともできるようになっています。

 

内藤廣は海の博物館の設計で日本建築学会賞、第18回吉田五十八賞、芸術選奨新人賞美術部門などを受賞
代表的な主な作品としては次のようなものが挙げられます。

1992年 海の博物館
1997年 安曇野ちひろ美術館
1999年 牧野富太郎記念館
2002年 ちひろ美術館・東京
2005年 島根県芸術文化センター
2015年 静岡県草薙総合運動場体育館「このはなアリーナ」

各種受賞歴
平成19年7月20日 第48回BCS賞(建築業協会賞) 受賞
平成19年2月6日 第14回しまね景観賞大賞 受賞
平成20年9月 第14回甍賞金賞 受賞
平成20年10月 UD賞(アーバンデザイン賞)2008 受賞
平成22年10月 第12回公共建築賞・特別賞 受賞
平成25年1月 平成24年度地域創造大賞(総務大臣賞) 受賞

 

写真引用:石州瓦工業組合

土浦亀城自邸〈第2〉

土浦亀城邸〈第2〉
1935年、東京都
設計:土浦亀城
東京都指定有形文化財

 

土浦亀城は、大倉土木株式会社(現在の大成建設)の設計部長でした。工業化や規格化をはかることを意識した乾式工法への取り組みは、大学の後輩である市浦と共に進められ、木造乾式工法として提案されました。土浦亀城自邸第1(1931年)、市浦自邸(1932年)と二人は相次いで自邸をこの木造乾式工法で設計しました。

その4年ほどのちに、土浦は自邸の第2を設計しました。

 

第1では、石綿スレートパネルを用い、パネル目時にはルーフパテを使用して目地を消しています。そして、断熱と防音を兼ねて籾殻を使用するといった様々な工夫を凝らしています。

第2においても、外壁は石綿スレート下地の上に白い防水セメントで仕上げられており、モダニズムらしい真っ白な箱状の外観となっています。昭和戦前の木造乾式工法によるモダニズム住宅として最も優れた作品といわれています。

 

敷地は南向き斜面となっており、これを巧みに生かして吹き抜けのある居間空間を中心に、地下室を含む5つのレベルで構成された豊かな内部空間が立体的に構成されています。

 

 

同時期のこのような乾式工法によるモダニズム建築への取り組みとしては、ドイツのジードルンクに強く関心を抱いていた蔵田周忠による等々力住宅地計画として4棟取り組まれています。

スキップフロアー的なワンルーム空間にみえますが、このように垂直方向に流動的な空間を生み出した作風は土浦亀城ならではといえます。

 

妻信子やルドルフ・シンドラー、ヴェルナー・モーザー、リチャード・ノイトラらとともにタリアセンでフランク・ロイド・ライトに学んでいます。そうそうたる顔ぶれですね。

 

そのほかの写真については下記をご覧いただければと思います。

住宅遺産トラスト
http://hhtrust.jp/hh/tutiura.html

 

写真引用: https://twitter.com/shinagawacity/status/1184006973701799941

カイシャ・フォーラム・マドリッド

カイシャ・フォーラム・マドリッド
スペイン・マドリッド(2008年)
設計:ヘルツォーク&ド・ムーロン

カイシャ・フォーラム・マドリード(CaixaForum Madrid)は、美術展示や音楽祭、各種フェスティバル、マルチメディアアート、討論会などの会議や教育など各種ワークショップ等、コンテンポラリーアートに特化したソーシャルカルチャーの拠点となっています。

 

By User: (WT-shared) Davidx at wts q373, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=22895854

 

カイシャ・フォーラムは、カタロニアのラ・カイシャ貯蓄銀行が設立したラ・カイシャ財団による社会文化機関ですが、煉瓦造りのメディオディア電気公社の発電所を改修して文化センターにリノベーションされました。

ヘルツォーク&ド・ムーロンによる改修設計のキーワードとしては、「垂直な庭園」と、その「空中浮遊」的な形態があげられます。

発電所の煉瓦の外壁は残されているため、周辺環境との調和が図られており、基礎部分を取り除いたピロティ状の広場と、隣のガソリンスタンドを解体した広場連続させた公共空間を持っています。

 

施設の敷地面積は2,000 m2以上あり、展示フロアには、展示室、メディアライブラリー、講演会などで使用できる多目的ルーム(講堂)、会議室(2室)、322席のホール、遊戯スペース、保存・修復工房、芸術作品倉庫があります。

また、利用者サービス施設として、カフェ・レストランやショップ・書店もあり充実しています。

 

 

By Luis García, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15964078

 

 

By Gryffindor – Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5337261

 

カイシャ・フォーラム・マドリッド公式HP
https://caixaforum.es/es/madrid/home

 

ヘルツォーク&ド・ムーロンは2001年にプリツカー賞を受賞しています。
代表的な主な作品としては次のようなものが挙げられます。

2000年 テイト・モダン
2003年 プラダ青山店
2006年 フォンフ・ホーフェ街区
2008年 北京国家体育場
2008年 カイシャ・フォーラム・マドリッド
2009年 ヴィトラ・ハウス

 

写真引用:ウィキペディア

 

 


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