本サイトは、来訪くださった皆様が掲載作品の情報を入手する手助けとして関連著作等の紹介をするため、アフィリエイト広告を利用しています。(一部、一般的な広告が含まれます。)
PR

プリツカー賞受賞者について

建築家2024年3月5日の山本理顕のプリツカー賞受賞に合わせ、記事を更新しました!
「建築界のノーベル賞」 米プリツカー賞に山本理顕さん 日本人では9人目

日本の近代建築設計者の系譜については下記記事をご参照ください。
日本の近代建築設計者の系譜

 

プリツカー賞 は正式名称は
「The Pritzker Architecture Prize」
と言い、「アーキテクチュア」という言葉があるように、「建築を通じて人類や環境に一貫した意義深い貢献をしてきた」存命の建築家を対象としています。

アメリカのホテルチェーン「ハイアットホテルアンドリゾーツ」のオーナーであるプリツカー一族が運営するハイアット財団から建築家に対して授与される賞です。

 

1年に1人表彰されていますが、副賞として10万ドルとブロンズのメダルが授与されています。

メダルの意匠ははじめはヘンリー・ムーアによる彫像でしたが、1986年以降はルイス・サリヴァンの作品をモチーフにしています。また、世界最古の建築技術書とも言われる「建築書」の著者ウィトルウィウスの3つの言葉が刻まれています。

 

画像引用:ハイアット財団公式サイト https://www.pritzkerprize.com/about

左:「FIRMNESS」=堅牢、右:「COMMODITY」=便利、下:「DELIGHT」=喜び

 

2024年3月現在、日本人受賞者は5日に受賞となった山本理顕を含め次の8(9)名になります。
代表的作品の表に山本理顕を追加しました。よく取り上げられる作品や日本建築学会賞受賞作品のほか、受賞後の作品もピックアップしてみましたので、作品名の頭に建築年を記載しました。資格試験を勉強している方には特に役に立つと思います^^

受賞年 受賞者 代表作品 備考
1987年 丹下健三 1953丹下健三自邸
1953愛媛県民館(旧 愛媛県民会館)
(日本建築学会賞)
1954図書印刷株式会社原町工場(日本建築学会賞)
1955広島平和記念館
1957倉吉市庁舎(日本建築学会賞)
1958香川県庁舎(旧庁舎)
1964国立代々木競技場(日本建築学会特別賞)
1964東京カテドラル
1966山梨文化会館
1967静岡新聞・静岡放送東京支社ビル
1977草月会館
1991東京都庁舎
1996フジテレビ本社ビル
東京計画1960

2005年死去

1993年 槇文彦 1960名古屋大学豊田講堂(日本建築学会賞)
1969〜代官山ヒルサイドテラス
1972加藤学園暁秀初等学校
1985スパイラルビル
1986京都国立近代美術館
1989幕張メッセ
1990東京体育館
1994霧島国際音楽ホール
1997千葉県日本コンベンションセンター国際展示場
2003テレビ朝日本社ビル
2003朱鷺(とき)メッセ
2013フォーワールドトレードセンター
丹下健三研究室出身

著書
見えがくれする都市

アーバニズムのいま

1995年 安藤忠雄 1976住吉の長屋(日本建築学会賞)
1981小篠邸(KHギャラリー)
1983六甲の集合住宅
1984TIME’S
1986城戸崎邸(吉田五十八賞)
1989光の教会
1992ベネッセハウスミュージアム
1995ベネッセハウスオーバル
2000国立国会図書館 国際子ども図書館
(安藤忠雄ほか)
2002フォートワース現代美術館(アメリカ)
2004地中美術館
2006表参道ヒルズ
2007 21_21 DESIGN SIGHT
2010年 妹島和世
西沢立衛 (SANAA)
1996岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー
マルチメディア工房(日本建築学会賞)
1998〜2000岐阜県営ハイタウン北方
(妹島和世ほか)
2004金沢21世紀美術館(日本建築学会賞)
2005森山邸(西沢立衛)
2010豊島美術館(西沢立衛)(日本建築学会賞)
2013年 伊東豊雄 1984シルバーハット(自邸)(日本建築学会賞)
1991八代(やつしろ)市立博物館
1996長岡リリックホール
1997大館樹海ドーム(ニプロ・ハチ公ドーム)
2000せんだいメディアテーク(日本建築学会賞)
2003東雲(しののめ)キャナルコート
(伊東豊雄ほか)
2007多摩美術大学附属図書館
2015みんなの森ぎふメディアコスモス
2014年 坂茂 1997羽根木の森
2005ノマディック美術館(アメリカ)
2007ニコラス・G・ハイエックセンター
(日本建築学会賞)
2010ポンピドー・センター・メス(フランス)
2011女川町3階建コンテナ仮設住宅
2014アスペン美術館(アメリカ)
2014大分県立美術館
2015女川駅
2017富士山世界遺産センター
2019年 磯崎新 1960大分医師会館
1966大分県図書館(1988アートプラザ)
(日本建築学会賞)
1974群馬県立近代美術館(日本建築学会賞)
1975北九州市立中央図書館
1983つくばセンタービル
1986ロサンゼルス現代美術館(アメリカ)
1990水戸芸術館
1991八代(やつしろ)市立博物館
1994豊の国情報ライブラリー
1995京都コンサートホール
1998なら100年会館
著書
建築の解体2022年死去
2024年 山本理顕 1991熊本県営保田窪第一団地
1999埼玉県立大学
2000公立はこだて未来大学
2000広島市西消防署
2003東雲キャナルコートCODAN1街区
2007横須賀美術館
2015立命館大学大阪いばらきキャンパス
2016横浜市立大学 YCU スクエア
2020ザ・サークル
(チューリッヒ国際空港附属施設)
著書
地域社会圏主義脱住宅 「小さな経済圏」を設計する

※ゴシック印は建築士試験でも出題されたことのある建築作品です。

 

大物建築家としては谷口吉生、内藤廣、隈研吾、などまだまだ候補がいますね。日本人受賞者がとても多い賞ですが、まだまだ層の厚さが日本の建築設計界にはあります。
黒川紀章は亡くなられているので対象にはならないです。

 

参考サイト

ハイアット財団公式サイト

【参考書籍のご案内】※下記リンクよりアマゾンページが別ウインドウで開きます。

丹下健三
丹下健三を語る: 初期から1970年代までの軌跡 単行本 – 2013/7/3
槇 文彦 (著, 編集), 神谷 宏治 (著, 編集)
4,180円(税込)
以下、書籍の説明文

戦後日本の建築デザインを世界に知らしめた巨匠・丹下健三。主に1945年~70年代に焦点をあて、その人と作品、活動の軌跡を座談会やインタビューにより明らかにする。W.グロピウスとの往復書簡も紹介する。

槇文彦
見えがくれする都市―江戸から東京へ (SD選書) 単行本 – 1980/6/20
槙 文彦、若月幸敏、大野秀敏、高谷時彦 (著)
2,200円(税込)
以下、書籍の説明文

「奥の思想」を軸とした刺激的なアーバン・デザイン論。
複雑な地形をもつ江戸の町が自然条件の上にどのように都市を形づくってきたか、その形象が現代の東京の中にどのように潜在しているのか、さまざまな視点から分析し、示唆に富む論を展開する。

安藤忠雄
安藤忠雄 建築家と建築作品 ハードカバー – 2017/10/5
英語版 安藤 忠雄 (著), 松葉 一清 (著)
16,500円(税込)
以下、書籍の説明文

闘う建築家の公式評伝と全346作品録。大判の作品集で読み解く全建築論と全足跡。アクソメなどの図面でみる全作品録。和英併記。

風景、社会制度の中に入り込んでいって、そこに“刺激” をもたらすような新たな関係性をつくろうとすれば、当然のこと、摩擦や衝突が起こる。建築の原点たる住まいの問題、空間の光と影といった美学上の問題、あるいは都市空間、場所の風土の問題。つくる度にさまざまなテーマに直面し、それらに建築で応えるべく、悪戦苦闘してきた。その全てが挑戦だった。(安藤忠雄)

わたしは彼が30 代の時から、傍らで多くの作品を手がける姿を見てきた。これだけの建築家でありながら、やはり、挫折も、あてはずれもあった。しかし、その度に、彼は禁欲的に自己を律して、決して諦めることはせず、建築家として正面から課題に再挑戦して、いくつもの壁を打ち破り、さらなる高みへと移行していった。安藤忠雄は、紛いなき「建築の求道者」である。(松葉一清)

妹島和世 西沢立衛 (SANAA)
KAZUYO SEJIMA RYUE NISHIZAWA SANAA 1987-2005 Vol. 1 / 2005-2015 Vol. 2 / 2014-2021 Vol. 3 ハードカバー – 2021/12/13
妹島 和世 (著), 西沢 立衛 (著)
24,200円(税込)
以下、書籍の説明文

世界で活躍する建築家、妹島和世、西沢立衛の各個人事務所と、両氏が主宰するSANAAの、1987年から2021年までの活動を年代順に紹介する3巻セットの作品集。建築、都市マスタープラン、内装、家具、雑貨、書籍に至るまでその30余年の活動と思考の軌跡を総覧できる。この作品集をひとつの建築と考え、建築設計に近いやり方でつくったという、妹島、西沢のクリエーションへのこだわりが詰まったブックデザインにも注目。
全672頁(vol.1:256頁、vol.2:272頁、vol.3:144頁)

伊東豊雄
伊東豊雄作品集 2002-2016―TOYO ITO 2002-2016 ペーパーバック – 2016/11/28
英語版 伊東 豊雄 (著)
14,722円(税込)
以下、書籍の説明文

エッセイ:建築をつくるということ 伊東豊雄

ブルージュ・パヴィリオン ベルギー,ブルージュ 2000–02
オスロ・ウェストバーネン再開発計画コンペティション応募案 ノルウェー,オスロ 2002
サーペンタイン・ギャラリー・パヴィリオン 2002 イギリス,ロンドン 2002
東雲キャナルコートCODAN 2街区 東京都江東区 1999–2003
まつもと市民芸術館 長野県松本市 2000–04
TOD’S 表参道ビル 東京都渋谷区 2002–04
ゲント市文化フォーラム コンペティション応募案 ベルギー,ゲント 2004
ガヴィア公園 スペイン,マドリッド 2004–
福岡アイランドシティ中央公園中核施設 ぐりんぐりん 福岡県福岡市 2002–05
SUS福島工場社員寮 福島県須賀川市 2004–05
MIKIMOTO Ginza 2 東京都中央区 2003–05
瞑想の森 市営斎場 岐阜県各務原市 2004–06
VivoCity シンガポール 2003–06
コニャック・ジェイ病院 フランス,パリ 2000–06
多摩美術大学図書館(八王子キャンパス) 東京都八王子市 2004–07
レ・アール国際設計競技応募案 フランス,パリ 2007
バルセロナ見本市 グランビア会場 拡張計画 スペイン,バルセロナ 2003–
座・高円寺 東京都杉並区 2005–08
SUMIKA パヴィリオン, SUMIKA PROJECT by TOKYO GAS 栃木県宇都宮市 2007–08
オスロ市ダイクマン中央図書館 コンペティション応募案 ノルウェー,オスロ 2009
カリフォルニア大学 バークレー美術館/パシフィック・フィルム・アーカイブ計画案 アメリカ,カリフォルニア州 2009
White O チリ,マルベーリャ 2004–09
スイーツアベニュー アパートホテル ファサード リノベーション スペイン,バルセロナ 2003–09
高雄国家体育場 台湾,高雄市 2006–09
ベルビュー・レジデンシズ シンガポール,オクスレーウォーク 2006–10
トーレス・ポルタ・フィラ スペイン,バルセロナ 2004–10

坂茂
a+u(エー・アンド・ユー)2021年6月号/坂茂 ペーパーバック – 2021/5/27
英語版
2,852円(税込)
以下、書籍の説明文

特集:坂茂 坂 茂
『a+u』6月号は坂 茂を特集する。坂は1985年東京に坂茂建築設計を設立して以来、革新的な構造・工法を用い明快なコンセプトをもった建築をつくり続けている。本号では2000年のハノーヴァー万博日本館から進行中の最新作まで、この20年間に完成・構想された日本国外の作品25を特集する。序論を寄稿しているマイケル・ウェブが「継続性が坂の仕事の核心である」と書いているように、坂の作品は小規模から大規模、仮設から恒久、そして様々なクライアントにたいし、継続性を保ちながら様々なトライアルを繰り返す。2000年のハノーヴァー国際博覧会日本館で坂と協働したフライ・オットーは約20年前に坂をこう描写している、自身の作品が「新築である以上は完璧たりえない」ことを理解し「新しい発想をつぎつぎと受け入れながらも決して自分の目標を見失わず」「建築として完成されながらも未来を切り拓くような建物」をつくることのできる建築家であると。実作に加え、コンペティション応募案をとり上げ、設計の出発点となる多くの未公開スケッチとともに紹介。紙管から木、鉄へと、作品のメイン・コンセプトとなった素材を軸に、作品ごとのアイディアとそのつながりが浮かびあがるよう構成した。

磯崎新
建築の解体: 一九六八年の建築情況 単行本 – 1997/3/1
磯崎 新 (著)
4,620円(税込)

山本理顕
地域社会圏主義 増補改訂版 単行本(ソフトカバー) – 2023/10/31
山本理顕 (著)
3,300円(税込)
以下、書籍の説明文

1住宅=1家族という既存のシステムを批判し、住宅の脱専用住宅化を掲げる地域社会圏主義。『地域社会圏モデル』からさらに現実に踏み込んで、新しい住空間モデルとその供給システムを探求する。初版に「木造密集住宅地の地域社会圏化」を追加。
本書はLIXIL出版より2013年に刊行された「地域圏社会主義 増補改訂版」の復刊となります。

「51C」家族を容れるハコの戦後と現在 単行本 – 2004/10/1
鈴木 成文 (著), 上野 千鶴子 (著), 山本 理顕 (著), 布野 修司 (著), 五十嵐 太郎 (著), & 1 その他
692円(税込)より
以下、書籍の説明文

戦後、人口の大都市集中と住宅不足に応えて公共集合住宅のために考案された「51C」。その思想とその後の展開を徹底討論。家族の形の変容に伴って変革を迫られている住居のあり方を探る。

注(お詫びとご案内):
2023年11月10日、Amazonのアフィリエイトサービス『Amazonアソシエイト』の商品リンクを作成すツールバー機能のうち、画像リンクや画像リンクとテキストリンクがセットとなったリンクを作成する機能がなくなりました。その影響により当ブログ記事の画像リンクが使えない状態となっており、暫定的に上記のような形で参考書籍リンクを掲載しております。順次復旧させていきますが、復旧までしばらく上記リンクをご利用ください。

記事改訂:2024年3月14日

タイトルとURLをコピーしました