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海の博物館

海の博物館(1992年、三重県)
設計者:内藤廣(ないとうひろし)

Toba Sea Folk Museum01

1985年に収蔵資料の一部が重要有形民俗文化財*1)に指定されたことにより、文化庁の補助も利用しながら現在の場所に移転新築されました。

建物は、漁船や漁具等を展示・保管するため研究棟・収蔵庫(3棟)・展示棟(2棟)で構成されています。

収蔵品の保管状況が至適となるような配慮がいくつもなされています。
湿度を必要とする船の保管には土間を計画したり、乾燥が必要な衣服や古文書の保管には杉板仕上げなどを施しているほか、海の近くであることから塩害に対して瓦屋根としたり、シーズニング*2)を考慮してコンクリートからのアルカリ成分の影響を低く抑えるためのプレキャストコンクリートの採用といったきめ細かな対策がとられています。

Toba Sea Folk Museum03

また、木造の展示棟は壁面による展示はほとんどありません。内部空間は木造の大架構により1室空間となっています。

*1)重要有形民俗文化財
5万点を超える実物収蔵資料のうち7千点弱の重要有形民族文化材を収蔵している。
重要有形民俗文化財指定基準(文部科学省)

*2)シーズニング
展示品・収蔵品の変質・劣化防止のため、コンクリート打設後に、躯体から放散されるアルカリ質の除去を行うこと。
1万㎡規模の建設工事においてのシーズニング期間は、約20ヶ月程度である。

写真引用:ウィキペディア

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