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帝国ホテル旧館

帝国ホテル旧館(1923年、兵庫県)
設計者:フランク・ロイド・ライト

日本で初の欧米風の本格ホテル建築になります。フランク・ロイド・ライトの設計で、ライトらしいデザインになっていますが、素材には大谷石も使われており、スクラッチタイルとの組み合わせによりテラコッタ装飾がライトらしい作風になっています。

この旧本館は、工事が終わり落成式の当日(1923年9月1日)に関東大震災に見舞われましたが倒壊を免れたことでも知られています。その後、1967年に取り壊されましたが、一部が愛知県犬山市の博物館明治村に移築保存されています。

余談ですが、この写真も明治村に行って撮影したものであり、犬山市には犬山城や織田有楽斎の茶室である如庵など見所がたくさんあります。

帝国ホテル旧館1 写真:サイト管理者撮影

さて、改めて建物を見ていきたいと思いますが、この建物は石が目につきますが構造は鉄筋コンクリート造になります。

帝国ホテル旧館3 写真:サイト管理者撮影

装飾がライトらしい作風ですが、この派手さは、他のライト建築と比べても最も「ド派手」なものかと思います。
この装飾は、先ほど述べたように大谷石スクラッチ(表面を引っ掻いた模様のこと)レンガや石のほか、コンクリートの造形のしやすさを利用した幾何学的な彫刻などにより装飾的な表面の仕上げとなっています。

帝国ホテル旧館4 写真:サイト管理者撮影

開口部は細かく割り付けされているところから光が差し込み、陰影を感じさせながらも華麗な雰囲気を醸し出しています。

帝国ホテル旧館5 写真:サイト管理者撮影

建物の平面構成は、正面に向かって対象形になるようになっており、正面が現在保存されている客室のエントランス・玄関部のほか、大食堂、宴会場などがあり、両サイドは客室棟などで構成されていました。

帝国ホテル旧館6 写真:サイト管理者撮影

フランク・ロイド・ライトはほかにも国内に自由学園明日館や旧山邑邸(現ヨドコウ迎賓館)を残しており、現在でもみることができます。

《フランク・ロイド・ライトの主な作品》
◇建築作品◇
ロビー邸(1906年)
タリアセン(1914年)
帝国ホテル(1923年)
旧山邑邸(1923年)
自由学園明日館(1926年)
カウフマン邸(落水荘)(1936年)
ジョンソンワックス社事務所(1939年)
グッゲンハイム美術館(1959年)

また、2019年7月7日、アゼルバイジャンのバクーで開催されていた第43回世界遺産委員会において、「フランク・ロイド・ライトの20世紀建築作品群」として、以下の8件が世界遺産に登録されました。
ユニティー・テンプル
フレデリック・C・ロビー邸
タリアセン、バーンズドール邸(ホリーホック邸)
落水荘
ハーバート・キャサリン・ジェイコブス邸
タリアセン・ウエスト
グッゲンハイム美術館

 

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