Browse Month: 8月 2016

から傘の家

から傘の家
1961年、東京都
設計者:篠原一男

Ab80e1 0c5c2230400248d3be99a4c405c57103

写真引用:www.sumaiinterior.com

から傘の家の設計者である篠原一男は、清家清の弟子にあたります。
別名キノコの家とも呼ばれるこの住宅は、7.2m角の正方形平面形状をしており、から傘の骨状の方形屋根となっています。
個人、団らん、サービスの3つの機能に分割した平面構成となっており、仕切りを開けるとほぼワンルームになります。これはいわば、昔の間取りでよく見られる田の字型プランの古い民家の土間にあったものを作ってみたいという設計者篠原の考えにより実現されています。

JA00017293 91068 web

写真引用:www.japan-architect.co.jp
     JA93号|バックナンバー|新建築 Online

篠原のこの日本の伝統的なものへの関心と考え方は、久我山の家(1954年)、から傘の家(1961年)の発表の後、白の家(1966年)に至ります。この一連の作品の中で篠原は空間の抽象化を試みておりこれらを「象徴空間」と呼んでいました。

つぎの写真は新建築1962年10月号の表紙ですがこの号は住宅特集として篠原一男「から傘の家」、坂倉準三建築研究所「正面のない家」など掲載されており、当時のトレンドがよくわかります。

92887203写真引用:www.yama-semi.com
     古書山翡翠

この当時はから傘の家のほか、正面のない家/K・H(坂倉準三建築研究所)や棟持柱の家Ⅰ・Ⅱ(清家清)など多くの著名な建築作品が世に出ている時代でした。

日本建築学会賞受賞
1971年:「未完の家」以降の一連の住宅
2005年:永年にわたる住宅論と都市論を基盤とした優れた建築の創作活動による建築界への貢献

夫婦屋根の家

夫婦(めおと)屋根の家
1968年、神奈川県
設計者:山下和正

Meotoyane no ie01

画家とピアニストの夫婦の家です。コンクリートブロック造の2階建ての構造になっており、ブロックの質感を活かした外観となっています。
1階を生活部分、2階を仕事場に分ける明快な空間構成となっており、2階はアトリエとピアノ室により構成され、それぞれトップライトのある奇棟屋根の形状となっています。

写真引用:ocha.beblog.jp

シルバーハット

1984年、東京都
設計者:伊東豊雄、2013年プリツカー賞受賞(日本人6人目)

Th silver hut01

写真引用:art4d.asia

建築家である伊東豊雄の自邸です。中本町の家(White U)のとなりの敷地に建てられました。
中庭を囲む平面構成となっており、中庭上部には開閉可能なテント(通風・日照調整)が計画されています。

Th silver hut02

写真引用:nezumi.dumousseau.free.fr

構造はRC造の上に鉄骨のヴォールト屋根がかかり、アルミパンチングにより明るさや仮設の軽快さを出しています。

Th silver hut03

写真引用:jaumeprat.com

都市の自然と親しみやすく開放的なつくりと言われていますが、元々は「西の安藤、東の伊東」と呼ばれる程に内にこもる自閉的な建築手法で知られていました。この自邸を機に設計手法がまったく変わり、外へと開けた建築を設計するようになりました。
現在、シルバーハットは伊東豊雄ミュージアムに移築されています。
伊東豊雄ミュージアムサイト
http://www.tima-imabari.jp/

伊東豊雄代表作
せんだいメディアテーク
多摩美術大学図書館など

追記改訂:2017年6月24日


Top