Browse Day: 5月 31, 2014

スカイハウス

スカイハウス(1958年、東京都)
設計者:菊竹清訓(きくたけきよのり)

Sky house shinkenchiku

斜面地に4本の壁柱によって浮かばせたような、ピロティの上に2階が浮いたような独特の外観となっています。屋根はHPシェル*1)で構成された方形の緩い傾斜の屋根となっており、鉄筋コンクリート造で作られています。

四間四方(約10m)のワンルーム空間となっており、当時のどの潮流にも乗らない独特の構成となっています。居間、食堂、寝室となる部分を「空間装置」、その周囲にある台所、浴室を「生活装置」と表現しています。特に、生活装置のことを「ムーブネット」と表現し、取り替えが可能なムーブネットという考え方は「メタボリズム」*2)に通ずる理念といえるとともに、近代家族像の理想像が具現化されたと評価されています。
浴室等は「設備ムーブネット」と呼ばれ、増築された子供室は「個室ムーブネット」とされています。

この頃1950年代に建てられた近代的な住宅をさす言葉として、今ではお馴染みの「モダンリビング」という和製英語が登場しました。スタイルというよりは、「近代生活を志向した住まい」という意味合いが強いと考えられます。

写真引用:新建築より抜粋



Sky house 02 do co mo mo 100

*1)HPシェル
東京カテドラルの項参照

*2)メタボリズム
建築や都市は、新陳代謝を通じて成長する有機体であらねばならない」という理念。








写真引用:do.co.mo.mo100より抜粋



Sky house01現在のスカイハウス
当時なかった樋がつけられピロティはふさがれています。
写真:サイト管理者撮影2014年4月
追記:2017年6月24日

東京カテドラル関口教会聖マリア大聖堂

東京カテドラル(1964年、東京都)
設計者:丹下健三

Tokyo cathedral01


東京カテドラル関口教会聖マリア大聖堂は、1899年(M.32)に建てられました。木造ゴシック式の聖堂の中に畳が敷かれていたそうです。その後、昭和に入ってからイスが設置されたそうです。

1945年(S.20)に東京大空襲により焼失し、1964年(S.39)に現在の建物となりました。
構造は鉄筋コンクリート造HPシェル*1)であり、ステンレスの仕上げによる十字をかたどった外観が特徴的です。また、内部はコンクリートの打ち放し仕上げとともに音響設計がなされており、頂部の十字に切られたトップライトからの光の演出だけでなく、独特の音場感を抱いた空間を演出しています。
内部に設置されているパイプオルガンはイタリア製で、教会用オルガン*2)としては日本最大です。

*1)HPシェル
Hyperbolic Paraboloid Shell
シェル(外殻)構造の一種。双曲線外殻構造とよばれ、双曲放物線面をもつ殻構造となっており、壁面が柱の役目も兼ねる。
HP面は直線曲面であり、垂直断面が放物線、水平断面は双曲線となる。
力の方向は、上向きに開く放物線方向が引張り力、下向きに開く放物線方向が圧縮力となる。
HPシェルには網形と鞍馬形があり東京カテドラルは8枚のHPシェルを組み合わせた網形である。
なお、楕円放物線面はEP面と呼ばれるものである。

*2)教会用オルガン
明治学院礼拝堂(設計:W.M.ヴォーリズ)のパイプオルガンは、パイプオルガン製作の黄金期(17〜18世紀)の工法すべてを再現した20世紀以降のオルガンとして4台目(日本では初)として知られている。

写真:管理者撮影2014年4月


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